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「院長からひとこと」 バックナンバー


迎春 (2022/01/04)

明けましておめでとうございます.
昨年に続きコロナ禍での年明けとなってしまいました.
世界的に開き直りのムードが拡がりつつあり,とても心配しております.
事実上の敗北宣言「ウィズコロナ」を掲げた途端,容赦なく急拡大していくコロナ・・・
多くは軽症で済むからというのも,敗北者の言い訳に過ぎません.
後遺症を引きずる可能性についても心配です.
せめて終電までにはお家に帰りましょう・・・


やっても地獄,やらぬも地獄,五輪へのカウントダウン(2021/05/08)

昨年の今頃,1年という猶予を手に入れたのだから,目標だけを見ていてほしかった.
事態を甘く見ていた日本は,人力,時間,お金を無駄に浪費してしまいました.
これでは受験に合格することはできません.
日本は島国であり,水際対策にはとても有利なはずでありました.
プライドは捨て,他国の模範となるところを,なりふり構わず取り入れるべきでありました.
今は将棋に例えると詰み将棋の最終局面」であると思います.
藤井聡太棋士であったら,どのように残りのコマを進めていかれるのでしょうか...


ふたつの言葉 (2021/03/29)

① 厚生大臣の言葉:「緊急事態宣言が解除されたからといって,感染リスクが減ったというわけではない.」
よい言葉だと思いました.
しかしながら,明日は何やら省内の「会食」についての(謝罪)会見があるとかないとか・・・

② 小木ママの言葉:「今のままでは,日本は沈没してしまう.」
心配になる言葉だと思いました
確かに1年前と比べ,時間とお金は浪費したものの,状況が少しもよくなっている気がいたしません・・・


4K (2021/02/27)

本日のあるニュース番組で「乾燥」,「強風」,「花粉」を合わせて3Kと称しておりました.
山火事が起きて乾燥や強風が改めて注目された感じです.
医学的な見方から,私はこれに「寒暖差」を加え,4Kと称したいと思います.
別途,「かゆみ」,「火災」の2Kにも十分お気を付け下さい. 乾燥と寒暖 (2021/02/24)

関東地方では10月からほとんど雨も降らず,カラッとした晴天が続いています.
洗濯物はよく乾くのですが,2月初めに春一番が吹いてからは陽の光も余計暖かく感じられ,スギ花粉の飛散も本格化しています.
強風,日中の陽気,昼夜や日々の寒暖差,乾燥,花粉・・・・・かゆみには大敵揃いですので,どうぞお気を付け下さい.


そういえば (2021/02/23)

最近,「ウィズコロナ」という言葉をほとんど聞かなくなりました.
この言葉には初めから少々違和感を感じておりました.
忘れることが出来ればよい言葉ですね.


慶祝新春 (2021/01/06)

コロナ禍で迎えた新年ではありますが,この新しい年が皆さまにとって幸多きものになりますよう,心からお祈り申し上げます.
本年もどうぞよろしくお願いいたします.


今の流れは学術会議メンバー6名の任命除外に端を発すると考えます(2020/12/31)

前政権は類いまれなほど強気でした.色々あっても7年間続いたという自信.
三権分立が機能しなくなるほどの絶対的な権限.まるで社会主義政権のようでした.
強気の雰囲気のまま,現政権は学術会議メンバー候補6名を任命いたしませんでした.

その結果,政治方針に批判的な有識者は学術会議メンバーのように退場させられることを恐れ,自然な意見交換ができず.権力者の号令によって目先の経済対策が優先されたことにより,季節的な要因も相まって新型コロナの感染拡大を招いてしまいました.

いよいよ限界と感じた医療界が世論を下支えに,強力な看護組合とも一丸となってチームを編成し,団体で緊急宣言を発したものの,ときすでに遅しか・・・
政治家,有識者の意見も立場により分断してきており,焦りも見えて意見がまとまらない,最悪の事態となってしまいました.

現政権への信用も急失墜し,経済も逼迫,人民も自粛要請に答えられない状況になってきているように感じます.
色々な立場の人が墜落しそうな飛行機の操縦桿を取り合っている中,弱気になった機長(総理)は横で見ているだけという雰囲気・・・
そんな飛行機から早く脱出しないと日本は危ない,そう感じてなりません.


「がまんの3連休」とは?(2020/11/30)

11月21日~23日の土日祝日を,報道機関ではがまんの3連休と題しておりましたが,テレビ影像を見ている限り,幸か不幸か天候にも恵まれ,行楽地では「人出の多い3連休」にしか映りませんでした.

陰でがまんをされていた方も多かったと思いますが,表題と内容にはギャップを感じざるを得ず,総じて「がまんしきれなかった3連休」という印象を持ってしまいました.

連休からの2週間後によくない結果が出ないことを願ってやみません.


「Withコロナ時代」という言葉(2020/11/22)

昨日の朝の報道番組を拝見していましたら,その中で上の言葉を頻繁に口に出されておりました.
とうとう「時代」などという言葉まで固まってきてしまいました.
なぜ,「コロナ禍の中で」とか「コロナ禍にあって」ではなく「Withコロナ(時代)」なのでしょうか

世界で感染が拡大している状況下で,被害者側から「コロナと共に過ごす(のが当たり前の)時代」という風潮にして,それを認めてしまうのはよくないことと思います.

人をコロナに慣れさせてしまいかねない,とても危険な言葉であると心が痛みます.

コロナ共存社会で困るのは多くは高齢者の方々です.
家にこもって人と会うこともできない老後「(コロナ)時代」を,自分たちから肯定すべきではありませんね.
コロナにおびえている人たちの気持ちを,もっとよく考えていただきたいと思います.

いずれにしても,コロナにかかられてしまった方には心よりお見舞い申し上げます.

(付)米国には「コロナは幻想だ.そんなもの初めから存在しない.陰謀だ.」と訴えながら(コロナで)最期を迎える方が少なからずいるそうですが,それはそれで極端なお話ですね...


「ゼロ コロナ」(2020/11/14)

「ゼロコロナ」,日本が早々と選択肢からはずしていた言葉.
この言葉は「ウィズコロナ」よりずっとすがすがしい.

いくつかの近隣国ではゼロコロナをほぼ達成し,マスクなしでの生活の下,経済も急回復していると日本のメディアで報道されております.

自動車などの日系企業はすでにゼロコロナ国での投資活動を活発化しており,この数ヵ月の業績は過去最高水準をたたき出しているとのことです.

しかしながら,日本は依然,感染拡大予防,経済回復どっちつかずの状態で右往左往しており,見通しは明るくありません.
報道が真実であれば,ゼロコロナ国に大分水をあけられたことになります.
完全に周回遅れです.

コロナ禍以前に極端に海外依存しすぎていたがために,インバウンド収入は激減し,必要な物資の調達も難しくなりました.
二の舞にならないことを願ってやみません.

日本もまずは「ゼロコロナ」を目指さないと,経済の中長期的回復は絶望的になり,内需産業はますますさびれ,国力がどんどん衰退してしまうと思います.
新型コロナウイルスは想像以上に巧妙で,「ウィズコロナ」という発想は,ワクチン未開発の今の状態では論外ではないでしょうか..

応急処置ばかりで止血を後回しにすると,取り返しの付かないことになりそうで,大変危惧しております.
意地を張らず,よいところは素直に見習ってはいかがでしょうか...


「ウィズ コロナ」という言葉への一考(2020/09/22)

最近,報道番組などで「ウィズ コロナ」という言葉をしばしば耳にするようになりました.
この言葉は,あきらめを表しているように聞こえ,早々と白旗を上げてしまったように思えてしまいます.
「コロナとともに生きよう.コロナは友達だ.恐くない.」などとのニュアンスを含んでいるようにも聞こえてなりません.
これはある意味「敗北」を意味することになります.
それを簡単に受け入れてしまうことに,何か違和感や喪失感を覚えてしまいます.

新型コロナが身近に存在するだけで,ご高齢の方は家に引きこもり,骨や筋肉は衰退し,気力・活力を失い,生命活動が低下してしまいます.ワクチンができたとしても,お年寄りがどこまで従来の生活を取り戻せるのかわかりません.みな一様にはいかないことは間違いありません.

「ウィズ コロナ」社会では,人生100年構想なんて夢と化するのではないでしょうか.実際,最近までお元気だったご老人が,明らかなきっかけもなく亡くなってしまったという話をすでにいくつか耳にしています.
これもコロナ禍の副作用(関連死といっても過言ではない)であると自分は考えます.

感染対策と経済活動との両立は大きな課題ではありますが,お金を市場に落として下さるのはご年配の方を抜きにしては語れず,これらの方々が安心して動ける社会を取り戻し,それを持続することを忘れてはならないと思います.
そうでないと,日本の経済がコロナ禍以前の水準に戻ることは,ほぼ不可能となるのではないでしょうか.

個人的には「ウィズ コロナ」という言葉は,心の中でうすうす感じていたとしても安易に口にせず,最後まで「アンチ コロナ」,,「ウィズアウト コロナ」という姿勢を貫いてほしいものと感じてなりません.

「ウィズ コロナ」,皆さまはどのように感じられますでしょうか・・・


ダニアレルギーに注意!(2020/05/09)
多くの方が巣ごもり をするようになり,空いた時間で家の中を整理整頓し,ネットオークションに出品するようなことも増えているようですね.宅配で食事を摂ったり,通販でポチッと注文したり,事実,患者さんのS川急便配達員さんが 『年末のように忙しい』 と嬉しい悲鳴を上げていました.

また,不動産の賃貸屋さんはクレーム処理に忙しくなったとボヤいてました.普段見えない部分が色々と見えてしまったと察します(共同住宅にひしめくヒトによる騒音もそのひとつかもしれません...)


ところで,最近小麦などの粉ものがよく売れて,品薄になっているようですね.巣ごもり中にお好み焼きやホットケーキを作って食すのが束の間の楽しみのようです.ただしこの際は注意が必要です.昔も問題になったことがありましたが,粉ものにはダニがわきやすいので,開封後はなるべく早く食べ切らないと,次は多くのダニやダニの死骸を食べてしまうことになります.そうすることで免疫反応によってダニアレルギー体質が出来上がってしまい,以後,様々なアレルギー症状を引き起こすことになってしまいます.
前に,保管してあったお好み焼きを食べた母娘さんが,ふたりともアナフィラキシーショックになってしまったということがありました.やはり食べ物はなるべく新鮮なうちに食べ切りましょう.

ちなみに,マスクの需給バランスは,わずかですが正常な方向に動き始めてきたようですね.
アベ○マスク,時すでに遅しか...シャー○さんもあのお値段では...品質の違いと不織布の高騰で原材料費が高いのは理解できますが,市場では在庫処分の値下げ競争が始まっていると聞いています.マスク特需は徐々に終焉に向かっていくのでしょうか.そう期待したいところですね.


もはや市中に拡がっている!?(2020/04/12)
個人的な観測ではありますが,新型コロナは残念ながらもはや身近なところに蔓延してしまっているように思います.
クラスターというスポット的なところだけ追いかけても,意味をなさない段階にまで来てしまっているのではないでしょうか.
まさに,「バイオハザード」という映画のような状況に思えてなりません.
どこの誰が感染しているかわからない今,とにかく,人混みを避け,自己防衛に努めるしかありません.
マスクなど最低限の予防衛生用品すら手に入らない状況は,武器を持たず,普段着で戦場に入り込んでいるようなものです.
出来るだけ巣ごもりするほか,予防策はないようです.


感染爆発に注意(2020/03/25)
ついに東京2020の延期が決まりましたね.延期という措置は歴史上初めてとのことですので,これはこれでとても大変なことですが,中止にまでは至らずよかったと思います.中止になれば経済にも打撃を与え,コロナ不況と相まって日本発の世界恐慌となりかねません.無論,準備を進めてきた選手たちの失望感は計り知れません.
ところで,新型コロナウイルスですが最近の首都圏の罹患者数の動き,不気味さを感じますね.
ご承知の通り,海外では感染爆発がすでに多数起きており,いつ日本も同じになるかわかりません.
経済的損失との兼ね合いもあるでしょうが.先日政府が示された自粛の緩和は時期尚早のように思われ,本当の自粛(または要請)が必要なのはむしろこれからと感じます.
高齢化社会の日本,ご年配の方と住まれている若者の方は特にお気を付け下さい.
活動範囲の広い若い人からお年寄りに伝染させないよう,肝に銘じていただければと思います.
日本が一体になって懸命に取り組んでいる姿を,世界に発信しましょう.


慶春(2020/01/03)
明けましておめでとうございます.
東京でのオリンピックはまだ先のことと思っておりましたが,いつの間にか月日が流れ,7月24日の開会式まで残すところ半年余りとなりました.運営に関わる方はとても忙しく大変な時期かと思います.
患者様の中にも,観戦チケット購入権をうまく手に入れられた方も少なからずいらっしゃるようで,お話を伺うたび,いよいよなんだなと実感させられてしまいます.
すべての方がそれぞれの形で思い思いに楽しめる,すばらしいオリンピックが開催されることを願ってやみません.
(空飛ぶクルマは出てくるのでしょうか・・・)


恭賀新春(2019/01/04)
明けましておめでとうございます.皆さま,よいお正月をお過ごしになられましたでしょうか.
当院では,昨年の10月下旬より診療体制を一部変更させて頂いており,多大なご迷惑をおかけしてしまい,本当に申し訳なく思っております.
土曜日の診療など,なるべく早い段階で再開できるよう調整を進めておりますので,どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます.


大変ご迷惑をおかけします(2018/03/25)
当院の主軸となる従業員が,この23日(金)の夜に急病で緊急入院することになってしまいました.
2名体制で仕事を行っていた専門部署であり,急な事態ということもあり,当面は残る1名で作業をこなしていかなければなりません.
投薬などは精通した者による二重チェックが欠かせないため,やむを得ず一部診療体制を変更して急を凌がせていただくことといたしました.
皆様には大変ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが,どうぞご理解,ご了承のほどをよろしくお願いいたします.
また,入院した当人の体調不良のため,22日(木)の診療を急遽16時で打ち切らせていただきました.
併せてお詫び申し上げます.


謹賀新年(2018/01/01)
明けましておめでとうございます.
早いもので平成も30年となりました.
当院が「けやきひろば1F」から現在地ミツエビルに移転してまる2年,これもまた早いものです.
当初,元の場所に戻る戻らないで検討を重ねて参りましたが,結局,「新都心」でありながら落ち着いている環境が医療に合っていると判断し,現在の場所に定着して診療を続けさせていただいています.
本年も地域の皆さまに微力ながら貢献できればと思っています.
どうぞよろしくお願いいたします.


明けましておめでとうございます.(2017/01/03)
昨年1月12日に移転してから,はや1年が過ぎようとしています.
原点に帰ることで自分自身は新しい仕事環境に慣れることができましたが,旧年中,皆様には場所の違いからくる不都合など,色々とご迷惑をおかけしてしまいました.この場を借りてお詫び申し上げます.
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます.


工事が終了したようですが..(2016/09/04)
8ヵ月間に渡るけやきひろば1階部分の工事が無事に完了し,お披露目が行われた模様です.
当院は工事期間中も診療を中断することのないよう,まずは仮という形で独自に移転作業を行いました.
元の場所に戻るべきか,多くの方々の貴重なご意見も参考にさせていただきながら,検討に検討を重ねて参りましたが,施工主・貸主様の補償や広報活動への協力が残念ながら得られなかったこと,この先の契約条件が貸主様側の都合で定期借家に変更されること,引っ越し作業や法的手続きの繰り返しによる時間的・人的ロスが医業そのものにはメリットがないことなどから,現状(移転先での診療)を維持させていただくことといたしました.
仮といえども,折角作っていただいた内装設備を1年足らずで取り壊すのはやはりバチ当たりであり,業者の方にも申し訳がありません,
皮肉なことに,本日(9月4日)は当院の開院後ぴったり10周年の日にあたります.
今後は,商業活動で鼻息の荒いエリアとは一線を画する,静かな雰囲気が漂うウラの「新都心」で,外部要因に左右されずに落ち着いて診療に励んでいこうと思っています.
新都心の発展を願いつつ・・・ どうぞよろしくお願いいたします.


移転ではご迷惑をお掛けしてしまいます(2015/12/6).
スーパーアリーナさんの大規模工事に際して,年明けから現在の場所での仕事が続けられない状況となりました.
10年目にしてこのような予期せぬ事態に陥り,とても残念に思っています.
皆様には多大なご迷惑をおかけすることになり,まことに申し訳ありません.
移転コストも予想外の出費ですが,不幸中の幸い,同じ新都心エリアで今と同じくらいのスペースを持つビルの所有者様が,当院を快く受け入れて下さいました.診療はそちらにて継続させていただきます.
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます.


たかが「水いぼ」,されど「水いぼ(2015/05/07)
この季節になるといつも浮上してくるお話,それが「水いぼ(正式には伝染性軟属腫)」を取るか取らないかという問題です.
水いぼは軟属腫ウイルスの感染によって生じる皮膚の小さなぶつぶつで,1年を通じて見られますが,それ自体痛くもかゆくもありません.

水いぼが多い(主に)お子さんは,アトピーなどの乾燥肌で皮膚そのものが荒れてかゆいことが多く,バリヤ機能が低下しているため,一緒に引っ掻き潰してしまた際,ウイルスの感染・拡大を引き起こしてしまうのです.
人から人へうつる可能性がある病気ではありますが,例えば「水虫」や本来の「(ウイルス性)いぼ」,「頭じらみ」と同じで,今のところ医学的・社会的に治療の義務がありません.本人の倫理観のみで治療をするか決めていくことになります.

では「水いぼ」はどこでうつるのでしょうか?
プロレスごっこでじゃれあって肌同士が触れ合ったり
共有する遊具を介したり公共の場で使うトイレの便座おむつ替えベッド水泳でいえばビート板など肌が接触する道具を介すると考えられています.

名前から想像する,「水」を介してうつることはほぼないと考えます.
水泳の場合,その後の十分なシャワー洗浄(と保湿ケア)で予防は可能です.
保育園や幼稚園のプールに入るには「水いぼ」を取ることが条件になるとよく患者さんからいわれますが,なぜプールだけが悪者にと感じてしまいます.ちなみに小学校やスイミングスクールからそう言われることはほとんどありません.この差は認識の違いなのでしょうか...

「水いぼ」は最終的には免疫力で自然治癒していく,とても気の利いた病気なのです.ただ,治りきるまではそれなりの期間がかかりますので,それまで少しでも増やさない努力が必要です.

初めから取れれば取ってしまった方がすっきりはします.取る作業は専用のピンセットを使い,しらみつぶしに摘まみ取っていきます.痛みを緩和する麻酔テープも最近になって認可されましたが,効果は完全ではありません.
患者さんのキャラクタによっても痛がり,恐がりでうまく取れない場合があります.
なので一般の病気と同じように,総合的に「適応」を考えて治療方針を決めていきます.

当院の場合,「水いぼ」が10個くらいならその場でつまんで取ってしまいます.なぜなら残しておくと,いずれ一度は増えることが多いからです.ただ,「水いぼ」が少なく,肌の状態もよく引っ掻く可能性が低そうな場合は,執行猶予を決めておきます(やはり10個くらいまで).
それ以上「水いぼ」が沢山の子はスキンケアを行って自然治癒を促しますが,治さなければいけない切羽詰まった事情や期限などがある場合は,本人の苦痛も考慮しつつ2回,3回と分けて取り除いていきます.この時は患者さん本人にやる気がないと実行できませんが...

いずれにせよ,沢山の「水いぼ」を一度にまとめて取り除くのは,お子さんにとってかなりの侵襲になりますので,治療戦略は水イボを見付けた時から常に考えておく必要があります.
どのようなケースでも,「水いぼ」を少しでも増やさないために,掻かないための毎日のスキンケアは必須でとても重要です.


謹賀新年(2015/01/04)
明けましておめでとうございます.
サービス業の方はお正月もお忙しかったと思いますが,公務員や一般会社員の方の多くは,明日からが仕事始めになるのではないでしょうか.当院も明日から新年の診療を開始いたします.
お正月ぼけにならないよう気を付けてまいりますので,本年もどうぞよろしくお願いいたします


恭賀新春(2014/01/06)
明けましておめでとうございます.本日より診療を開始いたしました.
このところ寒い日が続いておりますので,皮膚症状の管理だけでなく,風邪など召さぬようお気を付け下さい.
本年もどうかよろしくお願いいたします.


生活習慣病としての皮膚病(2013/06/02)
肥満,高血圧,糖尿病などはよく生活習慣病として認識されているところですが,皮膚科領域にもよく生活習慣病と考えられる疾患が存在いたします.
①入浴の仕方 ②お化粧の選び方 ③衣服や靴の選び方 を間違うとこのような症状を発症する可能性が高まりますので注意が必要です.

まず①についてですが,ナイロンタオルを用いて肌を洗い続けていると,やがて皮膚のバリアが破壊され,アトピー性皮膚炎や皮脂減少性湿疹(肌の老化を早める),物理的刺激による蕁麻疹を引き起こす可能性が高くなります.入浴の際は顔を洗うように手で身体を洗いましょう.背中などどうしても手が届かない所は,綿のタオルでそっと洗いましょう.最初は慣れないかもしれませんが,2週間もすれば痛くてナイロンでは洗えなくなっているはずです.

次に②についてですがお化粧品の場合,年齢,肌の調子や季節的要因(温度・湿度)によって肌に対するダメージが異なってきます.長く使っているからといって安全とは限りません.いつもの化粧水を使ったらヒリヒリしたというのは肌が傷んでいる証拠です.異常を感じたらまず保湿系の薬剤で肌を回復させることが重要です.ファンデーションは毛穴を詰まらせない(毛穴が詰まるとニキビができます.)もので,落ちのよいメイク落としとのコンビで使いましょう.目の回り,口唇はとても敏感なので,良質なワセリンなどで保湿を行い,アイシャドー,マスカラ,リップクリーム,口紅の使用には十分注意いたしましょう.

③についてですが,肌に接する部分は通気性のよい綿素材の衣服(インナー)がよいでしょう.汗をかくことはむしろ好ましいことですが,それを外に逃がさないと,湿疹,あせも,とびひ,にきび,毛包炎等の原因になりかねません.靴はやはり通気性のよい物が好ましいことは言うまでもありません.通気が悪いと汗でむれて湿疹,かゆみの原因になりますし,水虫にかかっていたら悪化して他の雑菌まで繁殖してしまい,とても不衛生な状態になります.ヒールはせいぜい5cmくらいまでにいたしましょう.それを超えると,ウオノメ,タコ,外反母趾,弯曲爪,陥入爪(ふか爪からなる生活習慣病のひとつ)などになりやすくなります.長年をかけて症状ができあがってしまうと,その後の生活スタイルを大幅に変えることが必要で,クスリやちょっとした処置で容易に治すことはできません.
その他,足の病気は体重とも深く関わっていますので,肥満にはならないように注意が必要です.
なお,スポーツ(walkingやサッカーなど)で起こる足の爪の慢性刺激症状(爪のキズ,変形,爪甲下の血腫(血豆)など)も一種の生活習慣病と捉えられると思います.スポーツといえばそれまでなのですが,労働であることには変わりありません.ご注意頂きたいと思います.


敬頌新禧(2013/01/03).
お健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます.
昨年は震災の復興が思うように進まぬ中,領土問題など近隣諸国との緊張も高まるという気運がありました.
今年はこれらの問題が解決の方向に向かうことを願っています.
それにしても1年は早いです...


番号表示器(2012/09/26)
検査,修理を終えて無事に退院してまいりました.
ここ1ヵ月テスト使用していますが,特に問題なく動き,後遺症も残しておりません.
治療にあたって下さった方に感謝です.
これからも無理はせずに頑張ってもらおうと思っています.


番号表示器が...(2012/06/14)
長年活躍してくれていた院内の番号表示器が11,12日と不調となってしまいました.
該当製品は検査入院となり,現在は代替品で業務を行っています.
酷使すれば機械も人と同じく病気になってしまうんですね...
皆さまもお身体にはくれぐれもお気を付けください.


頌春(2012/01/05).
本日から本年の診療を開始いたしました.
昨年は大変な災害に見舞われてしまった日本ですが,今年はよい年になるといいですね.
どうかよろしくお願いいたします.


震災に遭われた方に深くお見舞い申し上げます(2011/03/14).
就職難,不況であえぐ日本にまた巨大な災いが起きてしまいました.
震源地付近では亡くなられた方,行方不明者が報道のたびに増加しており,ご家族やご親族の方はさぞかし心休まらない日々が続いていることと思います.
さらに原発関連による放射能漏れ,電力供給不足による計画停電などによる社会的な混乱など...このままでは日本人の我慢,忍耐という精神力が破綻してしまうことが懸念されます.
都知事が「津波は日本人の我欲への天罰」とおっしゃった(のちに撤回)そうですが,果たしてそうなのでしょうか.あの方らしい発言といえばそれまでですが...
いずれにせよ多方面に地震の影響が飛び火しております.人々の健全な気持ちが保たれている間に,1日も早く日常を取り戻せることを願ってやみません.
最後に,天災とはいえ施設の閉鎖によって当院休診の影響を受けられた方にはご迷惑をおかけしました.


慶春(2011/01/05)
新年おめでとうございます.例年,当院は12月30日から1月4日までをお正月休みとさせていただいているのですが,今回は曜日の並びから少し長くなってしまいました.明日から診療を再開いたします.本年もどうかよろしくお願いいたします.


迎春(2010/01/05)
明けましておめでとうございます.本日より本年の診療を始めさせていただきました.今年もどうかよろしくお願い申し上げます.


若田飛行士ご帰還おめでとうございます(2009/08/05).
さいたま市出身の若田飛行士は,大役を終えヒューストンのご自宅に戻り,熱く感じるお風呂に息子さんとゆっくり入られたそうです.奥様のシュテファニーさんの手作りチョコレートケーキもペロリ.
エンデバーの打ち上げが何度も延期になるなど,ひやっとさせられる場面もありましたが,結局は成し遂げて下さいました.米国の宇宙技術と若田飛行士の勇気には賞賛せざるを得ません.


 若田光一飛行士にエールを(2009/03/21).
医学とは直接関係ありませんが,今週はスペースシャトル「ディスカバリー」に搭乗した若田光一宇宙飛行士が,無事に国際宇宙ステーション(ISS)に入室したというニュースが流れました.日本人初のISS長期滞在クルーという快挙です.若田飛行士はさいたま市出身,当方らからみれば高校の先輩にもあたり,母校出身者の世界的なご活躍をとても嬉しく思います.若田飛行士が近くの氷川神社で外国人(ドイツ?)女性と結婚式をされたのも記憶に新しいです.人類の進化に役立つ大仕事を終え,無事にご帰還されることをお祈りいたします.
(6月に「エンデバー」でご帰還予定とのことです.)


 恭賀新年(2009/01/04).
明けましておめでとうございます.
1月5日から通常通り診療させていただきます.本年もどうかよろしくお願いいたします.


 しみの治療にも円高メリットを(2008/12/14)
加齢や紫外線の影響による「しみ」に悩まされている方も多いと思います.
しみの治療にはビタミンC誘導体などを含む化粧品類からケミカルピーリング,光療法,中周波治療,レーザー療法まで,文明の利器といえる様々な方法が存在し,それぞれ効果や長所,短所が異なります.

しみ取りを得意とするレーザーにも数種ありますが,どれもいくつかの皮膚病治療に使うこともでき,非常に有用です.当方も大学病院在籍時にはしみ,太田母斑,刺青(入れ墨)など多くの症状にレーザー治療を施術して参りました.
その流れもあって,当院でもしみに効果のあるレーザー機器を導入する構えで調査を続けてはおりますが,皆さまにおける費用対効果を考えますと,残念ながらまだそれを方法として選択すべきではないのではと感じてしまいがちです.
なぜなら,東大式レチノイン酸という比較的安価なクスリで,しみがかなりの満足度で薄くなってしまうからです.美白効果のある化粧品と比べても,コストパフォーマンスはかなり優れているといえるでしょう.

医療機器は使えば消耗します.そのため,初期導入費や維持費が高額なレーザー機器を,保険適用にならないしみに用いた場合,皆さまの治療費ご負担がどうしても大きくなってしまいます.相場は1cm四方あたり5千円から1~2万円といったところでしょうか...治療したいしみの総面積が大きい場合,少し迷ってしまう金額ですね.そこまで思い詰めずにもっとお気楽に,という気がしないでもありません.

レーザー機器は海外製を中心に日本製も存在します.円高効果で,少なくとも海外製品に関しては導入費用に割安感が出てくることが予想されますが,主要な機器において,現時点では1~2年前の円安のときと国内での流通価格がほとんど変わっていないのが実情のようです.理由は私ども素人にはよくわかりませんが,少し遅れてでも多少なりとも価格転嫁されてくることに期待したいところです.その結果,治療費を下げることに成功できれば感覚的な割高感が解消され,レーザー治療の優位性が増してきます.

そのようなわけで,当院ではコスト,効果面でもっと評価されてよいレチノイン酸を中心に今しばらく用いさせていただき,より幅広い方に気軽にしみ治療に臨んでいただだけたらと思っています.


 柑皮症について(2008/05/28)
先日,ある方の手の平がミカンの皮のようになっているのをたまたま拝見いたしました.皆さまは柑皮症(かんぴしょう)をご存知でしょうか.これは,野菜ジュースなどを好んで飲まれる方の手や足にβカロチン(カロテン)が沈着し,皮膚が黄色になるものです.健康上有害とはいえませんので放置しても構いませんが,度が進むとやや奇妙な感じかもしれません.野菜ジュースを毎日多めに飲まれる方は念のためご自身の手をご確認下さい.ご本人は症状に気付いていても原因がわかっていないことが多いようです.


 賀正(2008/01/03)
明けましておめでとうございます.あっという間に1年が過ぎてしまいましたが,この間多くの皆さまと触れ合うことができてとても嬉しく思います.本年もどうかよろしくお願いいたします.


 チャドクガはまだ健在 !? (2007/12/07)
昨日,チャドクガに接触したと思われる小学生の男の子を久しぶりに拝見いたしました.
涼しくなったので,もう蛾も撤退したかと思っていましたのでちょっと意表をつかれました.
しかし,偶然にも仕事の帰り道に鉄柵にとまっているチャドクガを発見,疑問が確信へと変わりました.
寒さで弱ってはいるようなのですが,まだチャドクガがおります.
春になるとまた,幼虫(毛虫)が発生してきますので,引き続きどうかご注意下さい.


 カサカサ肌にご注意下さい(2007/10/12)
早い(季節の変化に敏感な)方だと,9月下旬ころから肌の乾燥を感じられているようです.
また同じ頃より「手あれ」も目立つようになってきています.
暑い夏がやっと過ぎたと思って油断していると,今度は乾燥によるかゆみに悩まされてしまいます.
お子さまやご高齢の方,アトピー性皮膚炎におかかりの方など,肌が乾燥しやすいと感じられる方は,本格的な冬が訪れる前に保湿剤などでスキンケアを始めるのがよいかもしれません.それと入浴時のナイロンタオルの連用はお控え下さい.


毛虫皮膚炎再急増中(2007/09/21)
4~5日前から再び急増しているようです.お庭の片付けなどを行う際は,肌の露出部分を少なめにするなどの工夫をお願いいたします(特に首や前腕部).
毛虫皮膚炎についてはバックナンバーをご参照下さい.


治りにくいとびひに関して(2007/09/17)
この季節でも暑い日があると,くすぶっていた「とびひ」がまたすぐに顔を出してきてしまいます.それでも通常の黄色ブドウ球菌によるとびひは,普通通りの治療や皮膚の清潔ケアを行えば5日から10日程度で治っていきます.
問題は黄色ブドウ球菌が多くの抗生剤に耐性(抵抗性)を持った,MRSAという菌がとびひの原因である場合です.
MRSAは実は健康な方でも手や鼻腔内にはびこっている(保菌)場合があるのですが,これが活動を起こす(病原性を発揮する)と治療効果のある抗生剤が極めて限定されてしまいます.当院でも約1割位のお子さまがMRSAが原因のとびひにかかって,通常の治療ではなかなか治りにくいという状況になっていました.その際は,原因細菌を追求(培養同定)する検査と抗生剤への感受性(効き具合)検査が,治療法を選択する上で重要な判断材料になってきます.漫然と治療をするのではなく,色々なことを予測して早いうちから心の中で準備を進めることが,とびひからお子様を守る唯一の手段であり,専門医としての役目であると考えています.


「とびひ(伝染性膿痂疹:でんせんせいのうかしん)」にご注意(2007/07/02)
6月の最終週から「とびひ」にかかるお子さまが急に増えてきました.とびひは,湿疹や虫さされのかき傷,ケガのすり傷に細菌(主に黄色ブドウ球菌)が感染することによって,水ぶくれができたりびらん(皮膚がズリむけた状態)を生ずる病気です.それらが点々と移って腋の下などの間擦部をはじめ,顔(顔は鼻腔(びくう)から始まることが多い)や全身皮膚のどこにでも拡がって行きます.黄色ブドウ球菌はヒトの皮膚や鼻腔に通常でもしばしば存在し,かき傷などでバリアが弱くなっている皮膚内に簡単に侵入します.これらの細菌は高温多湿にて繁殖力を増しますから,もともと皮膚の抵抗力が弱いお子さまたちは注意をする必要があります.普段から皮膚に傷を作らない(かきむしらない),鼻腔には指を入れない,手や身体を石鹸でよく洗う(ただし傷を作らないように優しく手で洗う)などの注意が必要です.また,患部をガーゼや包帯(絆創膏・カットバンはジメジメしてしまうのであまりよくないようです)で保護して,お友達やご兄弟に直接接触しないようにする心配りも必要です.抵抗力の強いお父さまやお母さまといえども,ご自身のかき傷に病原菌が感染してお子様にうつしたり,逆にお子さまからうつることがありますので,不用意な接触は避け,お互いにうつし合わないように気を付ける必要があります.万一とびひにかかってしまったら,大抵は抗生物質の内服が必要となりますので,皮膚科などの専門病院を受診してご相談いただけたらと思います.


フィナステリド(プロペシア®)による男性型脱毛症(AGA)の治療について(2007/06/18)
同期のドクター(皮膚科開業医)と「フィナステリド内服錠の効果」について語り合う機会がありました.当院では,同剤の内服を早くから始めた方でもやっと7~8ヵ月が経過したところです.まだまだ髪がフサフサにはなったとはいえませんが,少なくとも「抜け毛が減った」という声は聞こえるようになりました.同期のドクターは1年以上前より同剤の処方を始めたとのことですが,「そのくらい続けていると効果がはっきりする」と絶賛しておりました.特に「頭頂部」の脱毛(毛包が萎縮・瘢痕化していないもの)にはすばらしい効果があると言っていました.ただし,脱毛の基礎的原因などによって反応に個人差があることは言うまでもありません.本邦ではまだ歴史の浅いクスリであり,今後良好な成績が広く認められるようになれば,多少のコストはかかったとしても,脱毛で悩む殿方への強い励みになるのではないでしょうか.
少し前まではAGAは諦めるしかないという雰囲気だったのに,今回のお話で医学の進歩を実感いたしました.これがドクター間の「口コミ」というものなのです.当院でも自信をもって処方を続けていこうと思っています.


毛虫皮膚炎急増中(2007/06/12)
ここ2~3週間,周辺地域にて毛虫(チャドクガ,ドクガなど)や蛾(ドクガなど)による皮膚炎が急増しています.毛虫の毛(毒毛針)が接触することによって,首や前腕などの露出部や体幹に,かゆみのある紅いブツブツが多発します.ツバキ,サザンカ,ナラ,クヌギ,ウメ,サクラなどの樹木の手入れや,これらの木の周辺を散策なさるときは十分にご注意下さい.多くの場合,毛虫に触れたという認識がないまま発症します.毛虫を見かけただけで危険は近づいているのです.樹木の伐採や毛虫駆除に使用した軍手なども,あとで表地を素手で触れないようにして,そこに付着した毒毛針(毛虫の毛)への接触を避けるようにしてください.公園で遊ぶお子様にも毛虫には十分注意するよう,ご指導願います.


夏の皮膚病(2007/04/16)
最近,夏の皮膚病の兆しが見え隠れしてきました.暖かい日や寒い日が交互に訪れているため,ヒトの方が順応しきっていないようで,肌が敏感な方は気候に振り回されてしまっているように思います.ダマしにあって咲いたサクラや待ちきれずに孵化した昆虫はなおさら悲鳴を上げていることでしょう...この季節とうまく付き合うのは難しいと思います.


謹賀新年(2007/01/03)
明けましておめでとうございます.お正月はごゆっくりできましたでしょうか(お仕事だった方には申し訳ありません).当院は1月5日(金)から通常通り診療いたします.本年も地域の皆さまに微力ながら貢献できればと思っています.


よいお年を(2006/12/31)
本年は大変お世話になりました.開院間もないクリニックですが,多くの方にご来院いただきありがとうございました.来年はますます飛躍できる年となるよう頑張りたいと思います.皮膚科専門医として引き続き皮膚のご病気でお悩みの方の心の支えになりたいと考えています.


頭シラミについて(2006/12/27)
近隣の幼稚園,小学校において頭シラミが集団発生しています.頭シラミは主に児童(大人にもうつります)の頭髪に寄生し,肉眼で確認することもできます(成虫の大きさ2~4mm程度).毛髪に卵を産みつけ,孵化後,幼虫,成虫へと育っていくことを繰り返します.頭が痒く,毛髪に白く小さいフケのようなもの(卵)が付着している場合は注意が必要です.卵はフケのように簡単には剥がれ落ちないのである程度区別は可能ですが,最も確実な診断方法は顕微鏡で確かめることです.孵化する前(幼虫が中にいる)の卵の顕微鏡撮影に成功しましたので動画を載せてみました.頭シラミの可能性があるお子さまは,お友達やご家族にうつす前にぜひご近所の皮膚科医院を訪れて検査を受けてみてください.
(動画の説明)
黒い棒状のもの(毛髪)にカプセル(卵)が強固に付着しています.左側が卵の出入り口です.カプセルの中の(薄)茶色のものが幼虫で,生命活動(内臓器官が動いている)が観察されます.


ナイロンタオルについて(2006/11/26)
季節柄,「肌がカサカサしてかゆい」という方が増えてきました.乾燥肌や蕁麻疹体質の方は,「入浴時にナイロンタオルでカラダを洗う(こする)」としばしばおっしゃいます.ナイロンタオルを継続的に使うと,皮膚の潤いを保つ角質が剥がれ,バリアが弱くなり,些細な刺激でかゆみが起こるようになってしまいます(ちなみにアトピー性皮膚炎の基盤はバリアの脆弱性です).いくら保湿クリームを塗っても間に合いません.おまけに肌をこすることによって徐々に色素沈着が起こり,皮膚が余計に汚らしい状態になってしまいます.カオは手で洗うのになぜカラダにはナイロンを使うのでしょう.ナイロンタオルはせいぜい年に一度程度,湿気のある夏の日に使うこととして,普段は赤ちゃんの肌や新車を大切に洗うように手の平でカラダを洗うことをおすすめします(手の届かないお背中は綿のタオルで軽めに..).


皆さまへ(2006/10/01)
開院して1ヵ月近くが経ちました.この間,実際に診療にあたった日数はたった18日間でしたが,通常の皮膚病治療だけでなく,手術なども数多く行い,長い間ここで仕事をしているような錯覚に陥ります.私たちの提供する医療は決して一方的に治療を強要するものではなく,十分にお話し合いをしたのちに実際の医療行為を選択していただくように心がけています.フレンドリーな診療は当院のモットーですから,ご心配することなくお気軽にいらしてください.


皮膚病について思うこと(2006/08/30)
皮膚疾患はそれ自体生命に関わることが少ないため,医療従事者を含め軽視してしまう傾向にあるように思います.しかしご本人からすれば,かゆみの苦痛や見かけ上の問題から日々を憂うつに過ごさなければならず,結果的に健全な社会生活を送ることへの妨げになってしまいます.私たち皮膚科専門医は,人知れず皮膚病でお悩みの方々の苦痛を,ご本人の立場に立った良心的な医療により少しでも取り除いてさしあげることが責務であると考えています.








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